ご自宅の窓ガラス、きちんと施錠しておけば空き巣に入られる心配はないと思っていませんか？
ですが、空き巣はカギの開いた出入口から侵入するとは限らず、窓ガラスを割って侵入することもあります。それを防ぐためには防犯ガラスが有効！
そこで今回は、防犯ガラスの必要性や特徴、種類についてご紹介します。
防犯ガラスの必要性
まずは、防犯ガラスの必要性から見ていきましょう。
空き巣の半数以上が窓ガラスから侵入している
防犯と言えば施錠をイメージする方も多いかもしれませんが、玄関等の出入り口からの侵入は全体の40.4％。最も多いのは窓ガラスを破壊するケースで、全体の59.5％と非常に高い割合を占めています。特に、一戸建て住宅における空き巣の侵入はガラス破りが60.9％にも及んでいるのです。
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/higai/akisu/ppiking_house.html
（平成２８年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況：警視庁生活安全総務課 手集計参考）
つまり、しっかり施錠をしていても、ガラスを破壊されてしまえば防犯対策にはならないと言っても過言ではありません。
防犯に効果的な窓とは？
空き巣がガラスを破壊して侵入する際の方法は、ドライバーなどを用いて音を出さないようにガラスをこじ開ける「こじ破り」、音を気にせず窓から侵入する「打ち破り」の２つが一般的ですが、いずれの場合も空き巣が気にしていることは、時間です。空き巣は見つかることを気にしているので、侵入までに時間がかかることを極端に嫌います。
都市防犯研究センターの調べによると、５分以内に侵入できないケースではおよそ７割もの空き巣が諦めるとのデータがあります。そのため、防犯において重要なことは、窓からの侵入に時間をかけて空き巣に諦めさせることであり、その役目を果たしてくれるのが「防犯ガラス」です。
防犯ガラスの特徴
防犯ガラスとは、２枚のガラスの間に強力かつ厚みのある防犯用中間膜を挟み、加熱・圧着したガラスのことで、その特徴は、以下の４点です。
- 破壊するまでに時間がかかる
- ガラスが割れても脱落・破片が飛散しにくい
- 防音性が高い
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紫外線をカットしてくれる
破壊までに時間がかかる
万が一ガラスを割られた場合も、窓のカギ（クレセント）を解錠するためには穴を開ける必要があり、これにも時間がかかります。また、割れても耐貫通性に優れているので、ドライバーによるこじ破りやバール等による打ち破りにも高い抵抗力を誇ります。
ガラスが割れても脱落・破片が飛散しにくい
割れても防犯中間膜がガラスに密着しているので、脱落・破片が飛散しにくくなっています。
そのため、ケガによる二次災害を防ぐ効果もあるのです。
防音性が高い
防犯ガラスは、合わせガラスなのでガラス同士の共振を防止する効果もあり、一般的なガラスに比べて遮音性能が優れているという特徴もあります。
紫外線をカットしてくれる
防犯用中間膜は、紫外線を９９％カットする効果もあります。
そして、ガラスに貼るタイプのフイルムより劣化もほぼないため、半永久的に紫外線カットが可能です。
注意！防犯効果がないガラス
言うまでもなく、一般的なガラスは破壊されやすいため防犯効果はほとんどありません。
そして網入りガラスも実は、一般的なガラス同様破壊されやすいガラスです。
網入りガラスは、防火ガラスにあてはまり、割れた際に破片が飛散・脱落しにくくなっているだけで、残念ながらバールやドライバーなどの衝撃には弱いので防犯効果はほとんどありません。
防犯ガラスの種類
防犯ガラスは、種類によって防犯性能が大きく異なります。では、主な防犯ガラスを４種類ご紹介していきましょう。
セキュオ３０
ガラスの間にある防犯中間膜の厚さが0.76ｍｍ（３０ミル）あることから、セキュオ３０と呼ばれています。
ドライバーによるこじ破りには効果がありますが、バールなどによる打ち破りに対してはあまり効果がなく、防犯ガラスでは最も性能が低いと言えます。
セキュオ６０
セキュオ６０は、防犯中間膜の厚みが1.52ｍｍ（６０ミル）あり、非常に人気が高い防犯ガラスです。
こじ破りはもちろんですが、ある程度の打ち破りにも耐久性を発揮してくれます。
セキュオ９０
防犯中間膜の厚さが2.28ｍｍ（９０ミル）あるセキュオ９０は、上記２つに比べて防犯性能が高いガラスです。
しかし、ガラスに過剰な厚みがあるため、一般住宅にある既存のサッシに入らないことが難点です。
セキュオSP
スペシャルの意味を持つセキュオSPは、ガラス同士の間にポリカボネート板を挟み加熱・圧着した防犯ガラスです。
ポリカボネート板の厚みは1.2mmと薄いですが、防犯性能はセキュオ９０をはるかに凌ぎます。こちらは既存のガラスとすぐに交換することが可能で、こじ破り・打ち破り双方に対して絶大な効果を発揮し、防犯性能はトップクラスと言えるでしょう。
まとめ
絶対に割れない窓ガラスは存在しませんが、防犯ガラスは割れにくくなっているので、空き巣がもっとも嫌う時間を稼いでくれます。空き巣の侵入技術も向上していることを考えると、一般的なガラスではもはや対応しきれません。大切な財産・家族を守るために、ガラスの交換を検討してみてはいかがでしょうか。
