心地よく快適な暮らしを実現できるとして人気が高まっているペアガラスですが、具体的にどのようなものかご存知でしょうか？
断熱性、遮熱性、省エネ効果…他にもペアガラスの魅力はまだまだあります！そこで今回は、ペアガラスの特徴や種類、メリットやデメリット、費用の相場についてご紹介します。
ペアガラスを初めて知った方も既に検討中の方も、ぜひ参考にしてみて下さい。
ペアガラス（複層ガラス）の概要
それでは、ペアガラスの概要から見ていきましょう。
ペアガラス（複層ガラス）とは？
ペアガラスとは、2枚のガラスの間に空気やアルゴンガスを密封したもので、複層ガラスとも呼ばれています。
ペアガラスの特徴
ペアガラスの主な特徴は次の通りです。
- 断熱性能が高い
- 結露を防止してくれる
- 高い省エネ効果がある
- 機能の追加が可能
以上の特徴から、ペアガラスが心地よく快適な暮らしを実現できるガラスだということが想像できるかと思います。
ペアガラスのメリット
日本建材・住宅設備産業協会によると、冬の暖房時は窓から58％もの割合で熱が逃げ、夏の冷房時は73％もの熱気が入ってくるとのデータがありますが、ペアガラスは、このような状況に左右されることなく快適に暮らすことができます。
http://www.kensankyo.org/syoene/qanda/mado/a_9.html
では、どのような理由で快適な暮らしを送る事ができるのか、ペアガラスのメリットを詳しく見ていきましょう。
高い断熱性能
ペアガラスには、中間層に封入されている乾燥空気やアルゴンガスにより熱の移動を遮断する働きがあります。そのため、外からの熱気や冷気の侵入を防ぐ効果があることから断熱性に優れていると言えます。
高い遮熱性能
夏の冷房時は多くの熱気が侵入しますが、ペアガラスは、たとえ大きな窓でも冷房効果を高め、部屋の涼しさを保つ遮熱性能に優れています。
結露を防止してくれる
一般的なガラスの場合、特に冬場は高確率で結露が発生しますが、シックハウスの原因にもなるカビの発生を助長するため、できる限り防ぎたいものです。その点ペアガラスは、複数枚のガラスによって外気と室内の空気を遮断するので、窓ガラスに結露が発生することはほぼありません。
高い省エネ効果がある
高い断熱・遮熱性能を持つペアガラスは、暖房・冷房の効果を高める働きがあります。そのため、少ない風量でも夏は涼しく冬は暖かく保つことができるので、大幅な光熱費の削減が可能です。
機能の追加が可能
ペアガラスの片面を防犯ガラスや防火ガラスに変えることが可能なため、防犯・防火などの性能を付加できるのも魅力です。また、紫外線カットの効果があるガラスに変えるなど、暮らし方を意識して選ぶこともできます。
ペアガラスのデメリット
では、ペアガラスのデメリットも見ていきましょう。導入を検討するには重要な部分ですので、しっかりチェックしてみて下さい。
結露を防止するにはサッシの交換が必要
ペアガラスには結露を防止する効果がありますが、既存のサッシがアルミ製の場合は、それでも結露を起こす可能性があります。そのため、完全に結露を防止するためには、結露しない樹脂製のサッシに交換する必要があります。
既存の部材との相性
ペアガラスは一般的なガラスに比べて厚みがあるため、もともとついていた網戸やカーテンレール、シャッターなどの部材が動かなくなるケースがあります。そのため、サイズとの兼ね合いに注意が必要です。
ペアガラスの種類
次にペアガラスの種類をご紹介していきましょう。
複層ガラス
2枚のガラスの間に乾燥した空気を封入したもので、もっともスタンダードなタイプです。断熱・遮熱性に優れ、省エネ効果もあります。
Low-E複層ガラス
英語でLow Emissivity（低放射）の意味を持つLow-E複層ガラス。中間層に特殊な金属膜が設けてあり、熱の移動を大きく軽減します。それによって、普通の複層ガラスよりも高い断熱・遮熱性能を持ち、結露の発生も抑えることが可能です。
防犯合わせ複層ガラス
ガラスとの間に強靭な中間膜を加熱・圧着したもので、割れにくくなっており、防犯性に優れていることが特徴です。万が一割れても破片が飛散しにくいため、安全面においても期待できます。
ブラインド入複層ガラス
複層ガラスの遮熱・断熱性能に加え、ブラインドによる角度調整で、採光や視線をコントロールできます。それによって適度な明るさの調整が可能なため、快適な空間を作り出すことができます。
ペアガラスの値段の相場
心地よく快適な暮らしが期待できるペアガラスですが、気になるのがその相場です。ガラス単体価格に加え、実際の工事費用の相場も見てみましょう。
ガラス単体の値段
メーカーごとのガラス単体の値段を比較してみました。それぞれ1平方メートルあたりの値段です。
| 旭硝子 | 約3万円 |
|---|---|
| 日本板硝子 | 約4万円 |
| YKKAP | 約2万円 |
サッシごと交換する場合の相場
例えば、ガラス単体が約5万円だとすると、サッシごと交換する場合の相場は、サッシ枠・工事費用を含めて約16万円です。
ガラスのみ交換する場合の相場
同じくガラス単体が約5万円だとすると、ガラスのみ交換する場合の相場は、工賃を加えて約6万円です。
まとめ
ペアガラスは、優れた断熱性や遮熱性によって快適な生活を実現するだけでなく省エネ効果もあり、ガラスの種類によっては、防犯などプラスアルファの効果も期待できます。導入を悩んでいる方は、ぜひガラス業者さんに相談してみて下さい。
