すりガラスなら外から見えないし、プライバシー保護にいいかも?
と考えている方も多いかと思いますが、すりガラスは完全に見えないガラスではありません!また、すりガラスには向いていない使用箇所もあります。そこで今回は、すりガラスの特徴や注意点、相場価格などをまとめてみました。後悔しないよう、事前にしっかり確認しておきましょう。
すりガラスの特徴
まず、すりガラスの特徴やおすすめの使用箇所を見ていきましょう。
すりガラスとは?
すりガラスは別名を曇りガラスと言い、ガラスの表面に金剛砂と呼ばれる砂をあてる「サンドブラスト加工」をして不透明にしたものです。加工した面は細かい凹凸でザラザラ、加工していない面はツルツルしています。
すりガラスの特徴
すりガラスは乳白色が特徴です。また加工面の凹凸により光が拡散して透過するので、光を均一に採りこみつつも視線を遮ることができます。また、加工されたザラザラの面が水で濡れると透明度が増し、汚れが付着しやすく落ちにくいという特徴もあります。
すりガラスはどこで使われている?
すりガラスは、主に障子・ふすまなどの屋内の間仕切り、リビング入り口のドアに使われています。水に弱く汚れも落ちにくいという性質上、バスルームやキッチン、トイレなどの水回りは不向きです。
すりガラスとフロストガラスの違いとは?
近年、すりガラス同様、表面にサンドブラスト加工をし、化学薬品で表面をフッ酸処理したフロストガラスが出回るようになりました。一見すると似ているため、区別が難しい事があります。
では、すりガラスとフロストガラスの違いを詳しく見ていきましょう。
見え方の違い
すりガラスとフロストガラスは、見え方にはほとんど違いがありませんが、フロストガラスの方が若干透明度は高くなっています。また、光を透過させた場合、すりガラスのほうが均一にきめ細かく拡散してくれますのでやさしい光になります。
汚れの付着・落ち具合
すりガラスは、汚れが付着しやすく落ちにくい特徴があるとお伝えしましたが、フロストガラスはフッ酸処理によってガラス表面が滑らかになっているため、汚れがつきにくく落ちやすい特徴があります。
水に濡らした場合の見え方
ザラザラした面を水で濡らすと違いがはっきりわかります。すりガラスを水に濡らすと透けて見えますが、フロストガラスは透けません。この特徴から、フロストガラスはインテリア家具などに用いられています。
すりガラスを入れる際の注意点
次に、すりガラスを入れる際の注意点を見ていきましょう。
窓際の陰影は外から見える
すりガラスは視線を遮る特徴がありますが、完全に見えなくなるわけではく、窓際の近くにいると陰影は見えてしまいます。そのため、外部に通じる箇所にすりガラスを入れるのは避けたほうが無難です。
水回りには不向き
先述の通り、すりガラスは水に濡れると透明度が増すうえに汚れが落ちにくい特徴があります。そのため、キッチンや浴槽、トイレなどの水回りに用いるのはできる限り避けた方がよいでしょう。
すりガラスの種類をご紹介
では、すりガラス、またはすりガラスに似た性能を持つガラスをご紹介します。いずれも視線を遮ってくれる効果があるものですので、ぜひ参考にしてみてください。
すりガラス
乳白色が特徴のすりガラス。屋内の間仕切りのほか、団地や和風住宅の多くに用いられています。
梨地ガラス
梨地ガラスは、片面に型模様がついているもので凸凹があります。小窓や室内建具に使われていることが多く、半透明で厚みは2mmほど。衝撃に弱いので注意が必要です。
型板ガラス
型板ガラスは、模様つきのローラーと模様なしのローラーの間にガラスを通して模様をつけたものです。半透明で、一般的に厚みは4mmもしくは6mmが主流です。
ぼかしガラス
ぼかしガラスは、一般的なガラスの一部分をサンドブラスト加工したものです。厚みは決まっておらず、和風住宅の多くに用いられています。
網入り型板ガラス(ヒシワイヤ)
ガラスの中にワイヤーが入っていることから、防火用として知られている網入り型板ガラスは、片面に型模様がついており、半透明なので視線を遮る効果があります。割れても中のワイヤーがガラスの飛散を防止してくれる優れものです。
すりガラスの相場(おおよその目安)
サイズ | 相場価格 |
---|---|
30cm×20cm | 約 800円 |
30cm×90cm | 約3,000円 |
30cm×180cm | 約5,500円 |
60cm×20cm | 約1,500円 |
60cm×90cm | 約5,500円 |
60cm×180cm | 約8,700円 |
90cm×20cm | 約2,500円 |
90cm×90cm | 約8,000円 |
90cm×180cm | 約15,000円 |
まとめ
すりガラスはデザイン性が高く、プライバシー保護の性能を持っていますが、水回りには不向きであるなど、おすすめの使用箇所が限られています。すりガラスの使用について不安な方は、一度ガラス業者さんに相談してみるとよいでしょう。