オーニング窓は、一般的な窓ガラスと違い特殊な構造になっており、部品も多いので、より複雑で難しいイメージがあります。
そんな窓が故障した時には、慌ててすぐガラス業者さんに連絡してしまいそうですね。そこで今回は、オーニング窓に使われている主な部品と併せて、想定されるトラブルの対処法をご紹介します。故障?と思った時に自分でできる対処法を確認しておきましょう!
オーニング窓の各部品
では、オーニング窓の各部品を見ていきましょう。
※各メーカーによって名称、構造が異なる場合があります。
オペレーターハンドル
オペレーターハンドルとは、窓を開け閉めするためのものです。開閉する際は、オペレーターハンドルを回転させて行いますが、ハンドルを引いたままだと故障につながりますので、必ず倒してから回転させましょう。
オペレーターハンドル(チェーンタイプ)
チェーンタイプのオペレーターハンドルは、チェーンを引いて窓の開閉操作を行います。閉める際は、チェーンが止まるまで引かないと完全に閉まらないときがあります。
アーム
アームとは窓ガラスを支える役目を持つ部品で、この部分が破損してしまうと窓ガラスの開閉が困難になります。他の窓ガラスと連動している場合が多く、ひとつでもアームが破損するとすべての箇所が動かなくなるので注意が必要です。
ガラス
オーニング窓は用途に応じたガラスを選ぶことが可能です。見た目から防犯性に優れているという特徴がありますが、さらに防犯性能を高めたいときは、防犯ガラスを取り付けてしまうことも1つの手段です。
リモコン
リモコンは窓の開閉をスイッチ1つで操作できる便利な部品です。開閉時刻を設定できる機能が最大のメリットで、オーニング窓だけでなく、シャッターや天窓など電動のものを1つで操作が可能なものもあります。
オーニング窓の不具合の対処法
次に、不具合ごとの対処法をご紹介します。
ケースによってはガラス業者さんに依頼しなければ改善されないこともありますが、不具合の症状を正確に伝えるためにも、まずは自分で確認してみましょう。
※各メーカーによって名称、構造が異なる場合があります。
オーニング窓が開かない・閉まらない
緊急で窓を閉める必要がある場合、以下の手順で調整を行いましょう。なお、安全のため、作業をするときは必ず窓ガラスを押さえながら作業をして下さい。
- 連動アームと隣接しているコネクティングロッドを固定しているネジをプラスドライバーで外します。
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コネクティングロッドの軸を連動アームから外します。そうすると自重で窓ガラスが下がります。
オペレーターハンドル台座がグラつく
- オペレーターハンドルについているカバーをマイナスドライバーでこじって取り外します。このときに、サッシなどにキズをつけないように注意をしてください。
- プラスドライバーでネジを締め付けますが、過剰に力をいれるとネジ山が破損する恐れがあるので注意が必要です。なお、ネジの本数は機種によってそれぞれ異なります。
- オペレーターハンドル台座が固定されているのを確認したら、カバーを取り付けます。
サッシ障子にキズをつけてしまった
サッシがアルミ製品でキズが小さい場合、補修用のペンを用いて作業をおこないましょう。
キズが大きくて補修が不可能であれば部材の交換が必要になりますので、速やかにガラス業者さんに連絡をしてください。部材の交換が不可能であれば塗装にて対応することになります。
サッシが樹脂製品であれば、コンパウンドなどの研磨剤で軽くこすります。強くこすると他の箇所も削れてしまうので、様子をみながら作業をしましょう。なお、コンパウンドはホームセンターやカー用品店で販売しています。大きいキズの場合は部材の交換が必要です。
リモコンが操作不能
リモコンを操作しても窓が反応しない場合、リモコン受信部から距離を置きすぎている可能性がありますので、もう少し近い距離から操作をしてみましょう。
それでも反応しない場合は電池切れを疑います。リモコンの液晶表示に電池残量警告が出ていれば、速やかに電池を交換してください。なお、電池を交換すると設定した開閉時間がリセットされるので、再度設定しなおしましょう。
以上のことを試しても改善されない場合、取扱説明書のトラブルシューティングに基づいた対応を行ってください。
オーニング窓のお手入れ
砂やホコリ、塩分や雨水などを放置していると、腐蝕を早める原因となりますので、最低でも1年に一回は掃除を行うようにしましょう。掃除方法は次の通りです。
- 水でぬらしたタオルなどで全体を拭き、表面の汚れを除去します。
- 中性洗剤を薄めた溶液をタオルに染み込ませ、もう一度拭き掃除を行います。
- 洗剤が残らないよう、から拭きを行います。
まとめ
オーニング窓は便利で防犯性が高い反面、故障などのトラブルが発生したときの対処が難しいことがありますが、ガラス業者さんに依頼する場合でも、より正確に不具合の症状を伝えられるよう、基本的な知識を身につけておくと安心です。トラブル時の対処法も、ぜひ参考にしてみて下さい。