アパートのガラスを割ってしまった場合の修理と責任は?

住んでいるアパートの窓ガラスを誤って割ってしまった場合、借り主にはどれくらいの責任があるのかと不安になったことはありませんか?
基本的に、借主の過失で割ってしまったら修理費を支払う必要がありますし、自然現象や避けられない理由で割れた場合は、アパート管理会社が責任を負うことになります。

この記事では、ケース別の借主の責任の有無や、その対処法についてご紹介します。

 

入居者が窓ガラス修繕費を負担しなければならないケース

価値総合研究所の『賃貸借契約の契約、留意点について(国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」)』によると以下のようになっています。

※参考:http://www.mlit.go.jp/common/001017687.pdf 賃貸借契約の契約、留意点について(国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」)出典

賃借人の負担となるもの[建築具、襖、柱等]

  1. 飼育ペットによる柱等のキズ、臭い
  2. 落書き等の故意による毀損(きそん)

つまり、部屋を借りる側の落ち度によって破損させたものは、借主が修繕費を負担しなければならないということです。また台風の自然災害で窓ガラスが割れた場合でも、状況によっては借主の責任となるケースもあります。

具体的な例を見ていきましょう。

 

ぶつけて窓ガラスを割ってしまった

誤って物をぶつけて窓ガラスを割ってしまった場合、借主が修繕費を支払う必要があります。
また、高い場所に置いていた物が落下し、窓ガラスが割れてしまったときにも借主の過失として修繕費を支払わなければなりません。お子さんがボールをぶつけてしまったなどの原因よる破損の場合も同様、借主に支払い義務があるので注意が必要です。

 

台風による窓ガラスの破損

台風などの自然災害で窓ガラスが割れた場合、基本的には貸主が修繕費を負担します。
しかし借主が注意義務を怠ったことによる破損は、借主が修繕費を負担しなければならない可能性が高いのです。主に、台風が来る可能性があるまたは台風が近付いているのにもかかわらず、雨戸やシャッターを閉め忘れたために窓が割れた場合や、窓側に積んでいた物が倒れて割れたという場合です。

 

貸主側に責任があるケース

まれに、何もしていないのに窓ガラスが突然割れてしまうことがあります。
この現象を熱割れ・錆割れと呼び、これらの場合は貸主に責任が生じます。

 

熱割れ

熱割れとは、室外と窓の温度差が大きいことによりガラスにヒビが入ってしまう現象で、特に冬場が発生しやすくなっています。

 

錆割れ

錆割れとは網入りガラスに起きる現象で、ガラスの中に入っているワイヤーが経年劣化で錆びて膨張し、それに耐えられなくなったガラスが割れてしまうことを言います。

 

請求されないように事前の対策を

次に、万が一窓ガラスが割れてしまった時の対処法や、事前の対策、心構えについてケース別に見ていきましょう。

 

管理会社・保険会社へ連絡を

窓ガラスが割れた場合、まずはアパート管理会社に連絡をして指示を仰ぎますが、多くの場合は保険会社に連絡をするよう指示されます。
なお、保険会社の規定次第ですが、借主の過失で窓ガラスを割った場合は保険が適用されないので注意が必要です。また、ガラスの修理については、アパート管理会社の指定の取引業者に依頼することがあるので勝手に連絡をしないようにしましょう。

 

地震が原因であれば速やかに連絡を

地震によって窓ガラスが割れた場合は写真などで証拠を取っておき、速やかにアパート管理会社へ連絡を入れましょう。
窓ガラスに応急処置などをして日数が経ってから相談すると地震が原因ではないと判断され、敷金から修繕費を差し引かれたり、ガラス代を請求されたりする可能性があるので、できるだけ早く連絡しなければなりません。

 

欠陥を放置されたら証拠を残す

アパート自体に欠陥があった場合は速やかに修繕依頼をかけますが、それを放置されてしまう場合もあります。
そこで、事前に写真などで証拠を取っておくことをオススメします。なぜなら、欠陥が原因であるかどうかの線引きが難しいからです。最終的には貸主との話し合いとなりますが、しっかり証拠を残すことで有利になることもあります。

 

台風が来る前に対策を

もともと雨戸がついていない場合は問題ありませんが、雨戸がついているのに締め忘れが原因で窓ガラスが割れた場合は借主の責任となります。
台風が来る前に忘れずに雨戸を閉め、窓ガラス付近には風で飛ばされるものを置かず、物を高く積まないよう心がけましょう。

 

熱割れ・錆割れは不可抗力であることを伝える

先述の通り、熱割れや錆割れによる窓ガラスの破損は借主に責任はありません。
アパート管理会社が網入りガラスを導入している場合、この現象を知っているケースが多いので、不可抗力であることをしっかり伝えることが重要です。また、小さなヒビであっても放置していると徐々に拡大し、割れてしまうこともあります。
揉め事にならないよう、アパート管理会社には早めに連絡をするようにしましょう。

 

まとめ

誤って窓ガラスを割ってしまった場合は借主の責任となりますが、窓が割れる原因の中には不可抗力のものもあり、すべての責任を引き受ける必要はありません。そのような時にはこの記事を参考にしていただき、毅然とした対応をしていきましょう。

 

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